カミサン根多

さばいたわよッ!

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こんばんは、絢子です。さばきましたよ~っ、アキアジ! もとい、秋鮭!!

自慢じゃないけど、サバまでです。さばいたことあるの。出刃包丁も持ってません(でした)。

あれは風邪で会社を休むことにした早朝。携帯が鳴りました。見れば、母の弟、北海道のヒロシおじさんの番号。珍しい時間に、珍しい人からの電話だったので、「もしや誰かに何か?!」と飛び起きてしまいました。

「絢子、アキアジいるか?」

「えっ」

「送ってやる。生な。一本まんま」

「ええっ」

「さばけるべ?」

「だっ、無理、だめだよぉ」

「失敗したらまた送っちゃる(笑)。雌な。筋子入ってるから、気をつけて。弾けちゃうから」

そう言って、釣りキチの叔父は、釣果のアキアジを一本、ポーンとクール宅急便で送ってくれたのでした。びっくりしたけど、鼻水は止まりませんでしたので、予定通り会社は休ませていただきました(すみません)。

それで次の次の日、届いたのがアキアジです。あの台風の日をはさんだので、叔父は届かないんじゃないかと心配したそうです。

その日、「ちょっとー、おじさんから超おっきなシャケ、届いたよ~、ありがたいけど、怖いよ~。冷蔵庫に入らないよう」と才紫から電話があったので、会社帰りに、出刃包丁を買いました。モノが良ければ、腕がなくても大丈夫だろーと、K屋の出刃。和包丁を初めて買った。ついでに同じくK屋の木曽ひのきまな板。あっ、あと、「うろこ取り」(の存在は上司に教えてもらった)!

ちなみに東京の人は「シャケ」といいますね。北海道では絶対「サケ」です。それか、「アキアジ(秋味)」とか「時鮭」とか、「鮭児」とかって呼び分けます(その話はいずれ)。

さて、いよいよそれをさばく。

娘を寝かせて、出刃を持って台所に入って半時……(江戸時間で1時間)。

あの……、あまりに切れる包丁が、ずっしりと重い鮭の、白い腹にすぅっと入っていくと、ほんとに寒気がしますね。大きいものをさばいてると、なんとなく、人間も……なんて連想しちゃって、ぞっとする。おろしたてのひのきのまな板の香りも、素晴らしすぎて、なんだかすごく幻想的でした。

ともあれ……、うう、さばけた~!

うわあ~! 綺麗だよ~!

おじさーん! さばけたよー!(北海道の方向に叫ぶ)

まず、ちゃんちゃん焼き用に、持ち重りのする半身。透明感のあるサーモンピンクがきらきら。

フライ用に、厚みをもたせて切り身に。焼いても食べたいので、塩を振る分はそれよりは薄く。こちらは塩をなじませたら、冷凍しちゃう。

出たアラは、迷わず石狩鍋用にぶつ切りで。……いったい何日間食べ続けられるのってほど、いっぱいの身!

そして、主役の筋子も喜んで……って、おじさぁーーーん?! これ、白子、だよねぇーーっ?!

……おじさんが「ちっちゃいからメンタ(雌)だと思った」のは、雄でした。つるつるの手触りの、真っ白な白子が二房。

北海道で18歳まで過ごしたけど、鮭の白子を食べた記憶がない。なので、叔父のアドバイスどおり、新鮮なまま醤油漬けにして、シンプルに焼いてみました。

もう、これが、すっごく美味しいの! 酒肴にぴったり。あまり冷やさない日本酒でいただきました。

才紫も「うまっ」と驚いてました。軽く焦げて、香ばしい醤油の香りがして、何ともいえない弾力とこくのある、焼き白子でした。

次の日は写真のようにちゃんちゃん焼き! 家族でいただきましたが、ちょうど「はとこ」のいずみちゃんが送ってくれた(ありがとう)ジャガイモもたっぷりで、the☆北海道って感じ。

懐かしい故郷の香りがいたしました。

いま思うに、おじは、「鮭を一匹(しかもおじにとってはこれでも小さいらしい)さばけずして、北海道(出身)の大人と言えるか!」という意味でも送ってくれたのではなかろうか。

「さーたーあんだぎーを上手に揚げられたら沖縄では一人前」と、昔、かん子先生が教えてくれたけど、北海道では「鮭を一匹さばけたら一人前」なんじゃないかしら。

おじさん、ありがとう。

来年、また送ってね。

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おまけ☆激ウマ、簡単「ちゃんちゃん焼き」レシピ☆4人分

●材料

・生鮭(できれば北海道産秋鮭。いまの季節は東京でも安いですね)/半身以上

・キャベツ/4分の1玉

・きのこ/お好きなのを多めに。多いかな?ってくらい入れてもいい

・ジャガイモ/5mm程度の厚切りにすると、ウマイ。2~3個

・入れたいひとはカボチャ(ものによっては崩れて甘くなるので、入れなくてもいい)

・もやし/半袋

・ネギ/長葱。ぶつ切りに。2本

・バター/焼き用。

・塩コショウ/好きな人は適量を。

・合わせみそ/味噌、みりん、砂糖で、お好きな味に。田舎っぽくしたくないときは、白みそを味噌の半量入れると、すっきり味に。

●作り方

1.家庭ならホットプレート、野外なら鉄板にバターを。

2.鮭を皮を下にして入れる。すぐ合わせみそをその上に塗る(厚めに)。

3.ジャガイモ、カボチャ、キノコ、ネギ、もやしの順で、鮭を覆うようにホットプレート全体にたっぷりのせたあと、キャベツでふたをするような感じで覆う。合わせ味噌が余ってたら、しょっぱくならない程度にかけちゃう。塩コショウもお好みで。

4.ホットプレートのふた、アルミホイルなどでふた。

5.焦げないように火を調節して、焼けるまで待つ。

6.これだけ。できあがり! おいしい!

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また、どこかで

絢子です。
9日に「本の寺子屋」にいらしてくださいました皆さま、
ありがとうございました。
本の寺子屋は児童文学評論家・赤木かん子先生(公式サイト)プロデュースの、
本に携わる人のための勉強会でした。
長年にわたり、わたしも多くのことを学ばせていただいた会ですが、実は、9日が最終回でした。
その記念すべき回を、才紫が勤めさせていただいたことになります。

寺子屋での才紫の出演は3回。すべて、テーマは文学作品(ホラー/怪談)とのコラボレーションでした。
1回目は、古典落語から「死神」を初演しました。
「死神」は圓朝作ですが、そのネタ元はグリム童話では、という
かん子先生のお話と、グリムの「死神の名付け親」の朗読(才紫)。
2回目は、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)作『怪談』の中から、「鳥取の布団」を落語にして(初演)、古典落語より「もう半分」(初演)。
そして今回は、W.W.ジェイコブス作『猿の手』を落語にしたほか、
J.ジェイコブス編“English Fairly Tales”より「ミスター・フォックス」の朗読、古典落語より「たのきゅう」(初演)を演じました。

文学作品の落語への翻案は、昨年「鳥取の布団」でも試みましたが、今回は英語の作品を日本語に、しかも舞台はイギリスから江戸時代の日本へ、ということで、「鳥取の~」に比べると、ややたいへんだったかもしれません。
けれど、こんな体験、したくてもなかなかできるものではありません。
ましてや、日ごろ古典一筋の才紫にとっては本当に得難い経験。
こういった趣向を面白がってくださるお客さまと、プロデュースしてくださるかん子先生、万事そろった稀有な会だったのに、終わってしまってとても残念です。

さて、本邦初演(笑)の「猿の手」。
まだまだ練りあげが必要なことも痛感しておりますが(お客さまの前で演じさせていただくということは、強烈なライトで照らすようなもの。常々才紫も言っておりますが、本当にたくさん見えてくるのですね)、
ともあれ、「おもしろい」といえる噺に仕上がりましたので、
いずれまた、進化版をご覧いただく機会もあろうかと思います。
そのときは、どうぞよろしくお願いいたします。

最後になりましたが、
かん子先生、素敵な学びの場をありがとうございました。
皆さまとも、またいつかどこかでお目にかかれますように。

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ふりさけみれば……

絢子です。ご無沙汰しております。今回は夏特有の、才紫の生態についてレポートを試みます。ちょっとお下品な話なので、苦手な方はパスしてください。

夏の才紫「寝姿編」。

私たち家族は、二つの布団に三人で、川の字に寝ています。

朝はたいてい、私が一番に起きます。なので、残りの二人の寝姿を目にします。

2歳の娘は絶対にまっすぐには寝てません。

ころころ転がりながら、障子にぶつかったり(この音で私は夜中目が覚める)、われわれの腹や頭をけったり、その結果落ち着いたところにいます。布団からはみ出るどころか1メートルも離れてたりして。まだ赤ちゃんぽくカエルみたいな足の形で、ぺったりうつ伏せで、ほっぺがつぶれた状態で寝息をたてていたりすると、たまらなく可愛く感じます。

才紫は大人ですから、寝相はそこまで悪くないし、可愛くもない(あれ?)。問題はそこじゃない。

夏の朝、布団に横たわる才紫は、夜の暑さに耐えかねて、脱いだ格好です。

才紫は暑がりです。

汗を流してさっぱりするために風呂に入るわけですが、上がってきたら、風呂のせいでしばらく汗だく。

落ち着くまで、Tシャツの替えが何枚も必要です。

夏、外を散歩したりしようものなら(才紫は夏でも散歩しています)、自家製塩ができている。ズボンで。

眠りに就くとき、小さい娘が冷えてはいけないとクーラーは原則禁止ですが、「あづい~っ」「あづいよぉ~」と転げ回ったあげく、泣き真似をする。

それでも私がクーラー許可を出さない場合、階下の冷たいフローリングに涼をとりにゆくんですが(クーラー天国)。

ともあれ、その寝姿です。

昨晩、確かに眠るときにTシャツを着用しているのを見ました。

でもTシャツ着てない。

短パンを着用しているのも見た。

しかし短パンもない。

パンツ、もちろんはいてた。

はいてない。

はいてないっっっ!!!

……生まれたままの姿が美しい中年も、稀にいるとは思うんですよ。

あとは、愛があれば、可愛くうつる、とか……。

……でもこれは、イカンですよ。美しく、ないですよ……。

初めて目撃した朝は、もう、びっくりして、たたき起こして、パンツはかせて訊きました。

「いつ脱いだのっ(怒)」「ん~、覚えてない~」。

朝、ヌードになっているときは、常に脱いだ時のこと覚えてないみたいです。

職場で上司に話したら「それは自信があるからでしょ」(何に!)と言っていました。

百人一首にも採られている、阿倍仲麻呂の歌に

天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも

という一首があります。

異国の地から、月を介して故郷を思う、私の好きな一首。

なのに。

布団うえ ふりさけみれば 春日なる 腹のしげみに いでしchinかも

思わず、こんな歌にしちゃった(泣)。おそまつ。

追伸★Cocolog_oekaki_2009_08_02_01_07

ちなみにただいま才紫の稽古中の噺は

「植木屋さん、ご精が出ますな」のアレです。初演は8/29の独演会「才紫の玉手箱」です。お楽しみに。

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毎日かあさん、明日はテレビ。

絢子です。肌が荒れています。

才紫が書いていた西原理恵子さんの『毎日かあさん』は、明日2009年4月1日からテレビアニメとして放送されます。わたしは、明日、何としても会社を定時に帰り、夫とムスメと一緒に、この記念すべき初回を観る!(19時からです)

つもりです。

ええ、私は西原さんのファンです。『まあじゃんほうろうき』からずっと好き。この漫画を手本に覚えたため点数計算できませんし、ヤキトリとかてっぽう、とか、そんなことばかり言っています(嘘です)。

『毎日かあさん』は、西原さんとだんなさん、二人のお子さんのお話。才紫と同じこと書きますが、機会があったら、ぜひ、読んでみてください。

いまは午前0時前。ああ、もう眠いです。そろそろムスメがおっぱい欲しさに目覚めるころで、才紫は「禁酒番屋」の稽古中。明日は少しでも早く出社して、仕事を終わらせねば。

みなさん、おやすみなさい。

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うたいぐせ、しゃべりぐせ

絢子です。お久しぶりでごめんなさい。才紫は今日、千代田湯さんに行きました。お仕事くださってありがとうございます(涙) これでお釜のふたが開きます。

さて、ご案内のとおり、家には1歳7か月の娘がおります。あかんぼは、歌が大好き。彼女のために、家族みんながジュークボックス化してます。童謡専門の。

♪あんまりいそいでこっつんこ~♪とか、大好き。わたしが歌うと、彼女も ♪あんま☆♂〒§こっこ~♪と歌います。

そこへ才紫がやってきて参加する、というと、いかにも和みそうですが……否。才紫の歌は

♪(ワン、ツー、スリー、フォー←自分で膝うち)ぅわぁあんまりぃいっそいでぇぐぅおっつんこぉ~っ、ぅぅあありさんとぅあありさんぐゎぁ、こっつんくぅぉ~♪

「ふつうに歌えやッ!」と思わずつっこんでしまいます。

別に、うちでサービス精神発揮しなくていい。それは高座でやってちょーだい。娘が音痴になる! って言ったら、しゅんとして娘を膝に抱き、小声で正調こっつんこを歌い始めました。

良かった、と思ったのもつかの間、やっぱりなんかへん。

♪あっんっまっりいっそいっでこっつんこっ(ヘイ!)♪

……スタッカートはいらないから! ヘイ! も!

また、ある日のこと。娘と才紫と、三人で散歩していて、あまりにも気分がよいので、 SuperflyのHi-Fiveが口をついて出てきました。ノリのいい、カッコイイ曲です。

♪Everybody,Hi,Hi-five!!…わたしの歌は、青い空に溶けていこうとしていました。

そこへ才紫のダミ声が

♪越中でふんどし~ぃ♪

「やめてください。ヘンなのかぶせんの」「ん? あれ? かぶせてた?」「やめてください」「うん、ごめん(黙る)」

気を取り直して歌いだしたら、「ぇえー、江戸っ子は、五月の鯉の吹き流し…」って、オイ!「やめてってば!」「えっ?」「稽古もダメ!」「稽古してた???」

ふざけてんのかと思いきや、違ったんです。ホントに意識なく、口をついて出てくるみたいで。黙ってられない、そのうえ、ふつうにやれない。なんか、彼の中で必ずひとアレンジあって、出てくる。

たとえば新聞を読むときはいちいち、記事の内容と、その感想を話してる。私に話しかけてるんじゃないんです。私がいなくても、しゃべってる。

「『きぼう』が延期、と」「定額給付金早く貰えねえかなぁ」はまだいい気がする。「麻生さんもネ、もっと努力しなきゃあ」とか、「んー、わかる。わかるけど盗っちゃダメ」とか。「あッ、ばかッ。こらえときゃよかったのにぃ」「パンツがちらり」「ダイソンの広告。ダイソンだけに、大損(自笑)」。

男は黙って黒ラベル。

娘さん、そんな男と結婚しようね。

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承前・帰ってきすぎー!2

絢子です。才紫は今日まで住吉踊りに参加しておりました。お運びいただいた方、ありがとうございました! 

さて、昨日の「帰ってきすぎー!」という記事ですが、大事なことを書き忘れていました。

「家が好き」なのは間違いないけど、それより「ひとっところにじっとしていられない」というのがあの恐ろしいほど多い帰宅頻度の、一番の理由でした。

喫茶店で、ひとりで、じっとしている。

というのがもうホントに、ダメだそうで。

手持ちぶさたなら本でも読めばいいのに、と思うのですが、「外では落ち着いて読書などできない」というのです(では家では読書するというのだろうか)。

「それでも、昨日は帰らないで時間をつぶすことに挑戦した!」と息まく夫。

「めぐりん」ってご存知ですか。台東区内をぐるぐる循環する、100円(!)で乗れる、愛らしいバス(3コースあります)。

曰く、「めぐりんに乗って、お稽古してた」。

「え」

「なんとか、変わる町並みをみながら時間つぶせたもん!」

……乗り合わせた方は、確実に迷惑でしたね。ごめんなさい。

も一つ、思い出しました。結婚前、わたしの仕事が終わってから食事に行く約束をしていたときのことです。

わたしの勤め先は四谷三丁目にあります。才紫が会社まで迎えに来る予定でしたが、思ったより仕事が延びてしまったため、どこかで時間をつぶしていて、とお願いしました。

けっこう長い時間になってしまいました。てっきり、近くでお茶でも飲みながら待っていると思っていました。仕事が終わり、急いで電話しました。

「ごめん、いまどこ?」

「あ、よかった。ちょうど会社の前」

「どこにいたの?」

「ん? 歩いてた。新宿と四谷三丁目、往復してたの」

新宿-四谷三丁目間は約2キロメートル(東京以外にお住まいの方はマップby Googleをどうぞ)。

それを、何をするでもなく、歩く。

延々と。

あれは息が白くなるほど寒い日でしたけど。

ずるずると、また何か思い出しそうですが、今日はこのへんでやめときます。補足でした。

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帰ってきすぎー!

絢子です。ご無沙汰してすみません。

さっそくですが。

噺家の妻だってわかると、「いやぁ、たいへんでしょ」って言われます。

何が? と聞くと、「いやぁ、ほら、あのぅ……」。

「♪芸のためなら 女房も泣かすぅ♪」という唄。林家S平師匠の女性遍歴。志ん生師匠の吉原での逸話。

大師匠たちは皆、伝説に彩られています。そんなこんなで、どうやら噺家は皆、飲んでは打って買い、ジェットコースター乗車中、のような人生を歩んでいると思われているらしい。

才紫はお酒、大好きです。酒バカです。でも、安心してください。午前様でも、財布を落としもせず、喧嘩もせず、浮気もせず、帰ってきます。もの凄く、ぶらんぶらんですが(あっ、記憶は落としてくる)。

……というよりも、結婚して驚いたのは、しらふのときの家に帰ってくる頻度。

ふつう、午前中に新宿で仕事があって、2時間おいて上野で仕事、さらに2時間後に浅草で仕事……とかだと、休憩や食事なども兼ねて、喫茶店などで時間を潰し、あるいはウィンドウショッピングなどし、その3か所を回りませんか。

少なくとも私ならそうする。

でも、才紫は、新宿の後帰ってきてお茶飲んで、そのあと、上野からまた帰ってきて昼食をとり、浅草からまたまた戻ってきて、昼寝してから飲みに行くんです!

何で??? 

なぜ、帰ってくる!?

……いや、いいんだけど。

だけど、着いて5分後に出なきゃならないときでも帰ってきますからね。

帰ってきすぎでしょう。

才紫は神田きらりさんとサンデージョッキーでご一緒させていただいていたとき、

彼女に「そんなにお家に帰るなんて、兄さん、よっぽどお姉さん(私のこと)が好きなんですね☆」って言われたみたいだけど。

ちがう。

「自分ち」が好きなの!!! 家にいるのが、好きなんです。

こんなに家が好きな人、ほかにいるのかなぁ???

へんなの。

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落語に向く話

絢子です。

ハーンの怪談を落語に、という企画では、いろいろなことを学びました(special thanks to赤木かん子先生)。落語の構造や特質について知りたければ、落語を作ってみるのが一番の近道かもしれません。面白い落語って? と、ずーっと考えることになるので。

もっとも、わたしはハーンの小説を、会話主体の落語の体裁に整えただけ。それが1%だとすると、それをアレンジ・演出し、口演した才紫の力が99%。偉そうなこと言ってますが、赤ちゃんを産み落とすのに例えれば、わたしが父親で才紫が母親(例え、間違ってますか)。

しみじみ、「落語」というとき、それが指すのはストーリーとしての噺ではなく、噺家のライヴそのものなのだなと思いました。

さて、今回わかったうちのひとつは、落語に向くのは起承転結がはっきりしていて、ドラマティックな話――人間が動き、面白い会話が成り立つ話。つまり、情景描写が多かったり、文体で読ませる小説は落語にしにくい、ということです。そういう点でいえば、ハーンの怪談たちは、およそ落語に向いてない。

その、落語になりそうな数少ない話の中で、今回は「もの言う布団」としても知られる「鳥取の布団」を選びました。ホントは一瞬、有名な「耳なし芳一」を成功させたらすごい落語になると思ったのですが。琵琶法師と平曲について学んで、平安・鎌倉の武士たちの風俗についてくわしくなれば……異色なスペクタクル落語が……。と、妄想しかけましたが、才紫にスパッと「無理。」って言われました。

とても面白い経験だったので、いずれまた文学作品を落語にしてみたい。
……才紫が横でいやがっています。

「鳥取の布団」、せつない怪談になりました。
この夏、もし聴かれる機会がございましたら、何卒よろしくお願いいたします。

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怖い噺の稽古

絢子です。

才紫が噺の稽古をするのは、散歩しながらか、家で、がほとんどです。散歩のときはぶつぶつ言うだけですが、家では高座同様に声を張り上げ、所作もつけます。

……しかし家には家人がいますね。

某アニさんは、「稽古を人に聞かれるのは絶対に嫌。集中できない」とおっしゃっていましたし、そのタイプの噺家さんは少なくないみたい。そのため、多くの師匠方はお宅に稽古部屋があり、才紫も「いつかはそんな部屋を……(キラリ☆)」と憧れているわけで。

でも、部屋のあるなしは才紫にはあまり関係ないです。

なぜなら誰がいても気にしないし。

感極まってくると、いつでもどこでも稽古しちゃうし。

いまの住まいは狭いので(泣)、そんな才紫が稽古していたら、わたしも否応なく見聞きするわけです。

毎日何かの噺を聞かされ続けると、素人でもいろいろ覚えてしまい、才紫の持ちネタなら冗談につかえるほどになりました(でも別に役立ちません)。

さて、ただいま才紫が特訓中なのが怪談噺、「もう半分」。ご案内の方も多いでしょうが、因縁と祟りが満載の、気持ちの良くない噺です。

才紫の稽古は、興に乗るのが夜中すぎ。

このところ、わたしが夜に目覚めると、隣の部屋から薄明かりが漏れ、断末魔の悲鳴や狂気じみた笑い声が聞こえてくる。

……非常に、寝覚めが悪いです。

才紫が先日書いていたニコチンパッチは、副作用として悪夢を見ることがあるのですが、わたしはこの稽古のせいで悪夢を見ている気がする。

早く終われ~、この稽古。

ともあれ、最高に涼しくなれるこの噺は、近日中の才紫の公演で聴けます(「才紫の玉手箱web! 公演予定」)。

お客様がいらっしゃってくれたら、私の夢見もよくなるはず……お救いください。

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カミサン道具(1) 火打ち石&火打ち金

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絢子です。

今日の東京にはすごい雷さまがやってきました。才紫は降られてずぶ濡れ。

そのせいでブログが書けない(!)そうなので、今日はわたしが噺家のうちならではの道具をご紹介します。

なんといっても、まずは火打ち石と火打ち金。

火を熾すのに使うわけではありません。

高座に向かう才紫を送り出すときに、カチ、カチと打ち合わせて火花を出して、お清めするための道具です。

イヤ、本当に火花が綺麗に出るんです。この火花で、悪いものを払うんだとか。

ただし、打つ感覚がつかめてきたのはこの頃。はじめてのとき思いっきり打ち合わせたら才紫のうなじめがけて火花でなく石片が! ……痛いっつーの。

わたし、時代劇はあまり観ません。観ていれば、だいたいどんなふうに打つものなのか分かったと思うのですけれどね。ちなみに若かりし頃の、師匠才賀が出演した映画『鬼龍院花子の生涯』(1982年東映)でも、火打ち石で切り火をするシーンがみられます。

火打ち石の火花は、欠けて飛ぶ石が燃えているのかと思っていたら、そうではなくて火打ち金(鋼)が削れて燃えているのだと初めて知りました(吉井本家のサイト)。

どっちが欠けても火花は散らない、ということで。

明日も、行ってらっしゃい。

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